# 棘上筋
[棘上筋](/muscle/supraspinatus/)は、[回旋筋腱板](/muscle/rotator_cuff/)を構成する筋肉の一つで、主に肩関節の外転(腕を横に上げる動作)を開始する役割を担っている。肩の安定性維持にも重要な働きを持つ。
## 解剖学的特徴
棘上筋は、[肩甲骨](/term/scapula/)の上部にある棘上窩から起始し、[上腕骨](/term/humerus/)の大結節に停止する。腱の一部は肩峰の下を通るため、[肩峰下滑液包](/term/subacromial_bursa/)との摩擦により炎症を起こしやすい。
## 主な作用
棘上筋の主な働きは以下の通りである。
- **肩関節の外転の開始**:特に最初の15度程度の動きに強く関与する
- **肩関節の安定化**:腕を動かす際に上腕骨頭を関節窩に押しつけることで、脱臼を防ぐ
この筋が弱化または損傷すると、腕を上げる動作が困難になったり、肩の痛みが発生しやすくなる。
## トレーニング種目の例
棘上筋は他の大きな筋群に比べて小さく繊細であるため、過度の負荷をかけず、正確なフォームを意識したトレーニングが重要である。
- [チューブ外転運動](/term/tube_lateral_raise/)
- 軽負荷での[ダンベルラテラルレイズ](/term/dumbbell_lateral_raise/)
- [スカプラ・プレーンレイズ](/term/scapular_plane_raise/)
## 傷害と予防
棘上筋は使いすぎや姿勢不良により、腱炎や断裂を起こしやすい。特にスポーツ選手や長時間のPC作業者は注意が必要である。予防のためには、以下が有効とされている。
- 適度な[ストレッチ](/term/stretching/)
- ローテーターカフ全体の強化
- 肩甲骨の安定性トレーニング
## 関連項目
- [回旋筋腱板](/muscle/rotator_cuff/)
- [肩関節](/term/shoulder_joint/)
- [棘下筋](/muscle/infraspinatus/)
- [小円筋](/muscle/teres_minor/)
- [肩峰下インピンジメント症候群](/term/subacromial_impingement/)