ホスファゲン系とは、短時間かつ高強度の運動時にエネルギー(ATP)を供給する、最も即効性の高いエネルギー代謝システムである。主に無酸素代謝に分類される。
ホスファゲン系では、筋細胞内に蓄えられた[クレアチンリン酸(PCr)]を用いて、すばやくATPを再合成する。以下の反応が主である。
ADP + PCr → ATP + Cr
この反応は酵素「クレアチンキナーゼ」によって媒介され、筋収縮に必要なATPを瞬時に供給する。
ホスファゲン系で消費されたPCrの再合成には酸素が必要となる。そのため、運動後の有酸素代謝によって回復が行われ、完全な回復には3〜5分程度を要する。
高強度かつ短時間の運動を繰り返す高強度運動や、スプリントトレーニングによって、ホスファゲン系の能力(ATP-PCrの再合成速度や容量)は向上する。これにより、瞬発的な筋出力の持続時間を延ばすことが可能となる。