股関節外転筋
股関節外転筋(hip abductors)は、大腿を身体の中心から外側に動かす「外転」動作を担う筋群であり、骨盤の安定や歩行・片脚支持時のバランス保持において非常に重要な役割を持つ。
主な股関節外転筋群
以下の筋が、股関節外転動作において主に活動する:
- 中臀筋(gluteus medius)
- 最も重要な外転筋。骨盤の左右バランスを保つ。
- 小臀筋(gluteus minimus)
- 中臀筋の深層にあり、補助的に働く。
- 大腿筋膜張筋(tensor fasciae latae)
- 骨盤前方に位置し、腸脛靭帯を介して膝関節にも関与。
- 梨状筋(piriformis)などの外旋筋群
- 外旋に加え、股関節屈曲位では外転作用も持つ。
機能と役割
- 片脚立位時の骨盤の安定(歩行・ランニング中の左右の揺れ防止)
- 股関節の外転動作(脚を外側に開く)
- 骨盤の水平保持(トレンデレンブルグ兆候の予防)
- 膝関節への過度な内転力(ニーイン)の抑制
機能不全の影響
股関節外転筋が弱化または機能不全に陥ると、以下のような問題が生じる:
- 歩行・ランニング時の骨盤の左右揺れ
- 腰痛・骨盤の不安定感
- 膝のニーイン傾向
- 足部の過回内(扁平足)
- 中臀筋の筋緊張や筋膜性疼痛症候群
強化トレーニング
以下のエクササイズが効果的:
注意点
- 骨盤を安定させたまま動作することが重要
- 腰部や大腿四頭筋への代償動作に注意
- 動作中のニーインを防ぐ意識が必要
関連項目