エネルギー供給系とは、筋収縮や身体活動の際に必要なATP(アデノシン三リン酸)を生成するための代謝経路群を指す。人体には、主に以下の3つの供給系が存在する。
ホスファゲン系は、短時間・高強度の運動に対応する即時的なエネルギー供給系である。主にクレアチンリン酸を用いてATPを再合成する。持続時間は約10秒以内。
解糖系は、筋内のグリコーゲンや血中のグルコースを分解してATPを供給する。酸素を必要としないため、無酸素代謝に分類される。中程度の持続時間(約30秒〜2分)に対応する。
有酸素代謝を通じて、糖質、脂質、時にアミノ酸を酸素とともに分解し、長時間にわたってATPを供給する。持久運動や心肺持久力が求められる場面で中心的な役割を果たす。
エネルギー供給系の選択は、運動の強度と持続時間により異なる。
高強度・短時間:ホスファゲン系
中強度・中時間:解糖系
低〜中強度・長時間:有酸素系
現実の運動ではこれらの供給系は単独ではなく、相補的に働く。